読売TVの番組「かんさい情報ネットten.」内のカラクリというコーナーで、文房具の新製品開発の裏側という特集が紹介されていました。
文房具業界は少子化やペーパーレス化で厳しい状況にあるとのこと。
そんなピンチを跳ねのけるような開発の裏側として紹介されています。
昔と今 何が変わった?というテーマで放送されました。
コクヨとクツワ 商品開発の裏側
2社の商品開発の裏側が細かく紹介されて、各社のキーワードも紹介されていました。
商品開発の事例と併せて紹介していきます。
コクヨの商品開発 裏側公開!
関西の文房具メーカー、コクヨの商品開発です。
GLOO スティックのり
ソフトリングノート
コクヨの商品として、紙の角まで塗りやすい四角いスティックのり「GLOO スティックのり」や、字を書く時に手にリングが当たってもリングが邪魔にならない「ソフトリングノート」が開発されています。
価格:715円 |
価格:205円 |
今は、商品の困りごとよりも、働くシーンや、学ぶシーンというシーンで商品を開発しているとのこと。
実際に現場に潜入調査しているとのことです。ここでは、Amazonのフリーアドレスが映し出されていました。
Amazonの社員は、フリーアドレスになったことで「文房具を厳選するようになった」と話がありました。
ちなみに、このペン型のハサミは、プラス株式会社の「フィットカットカーブ ツイッギー」です。
価格:599円 |
モ・バコ アップ
ハコビズ
この様に、自分の席を持たずに働く方々に向けて商品化されたものとして、自分の荷物を全てまとめて持ち運べる「モ・バコ アップ」や自立型の「ハコビズ」が紹介されていました。
価格:7,623円 |
価格:2,571円 |
ここ近年の傾向として、仕事で使う文房具を会社が備品として購入する機会は減っている一方で、個人が気に入った商品を購入するという機会が増えてきたと話がありました。そのため、好みの色などを選ぶ機会が増えているとのこと。
マークタス
購入者が変化することが背景にあり、商品企画も個人に注目しています。
実際に学生が使用しているノートから「使用しているペンの色や色数」を見ていて、ノートでのマーカーペンの使い方からも学び方の変化が伺えるとのこと。
また、学習指導要領の変化によって学ぶ範囲が増えたこともあり、重要な点をわかりやすくするためにノートのまとめ方が上手な子は色数を少なくする傾向があるとの話がありました。
この考え方から誕生した商品が「マークタス」です。
このマーカーは2色を備え、「重要なところを濃い色」で、「そこそこ重要なところを薄い色」でマークできます。そして、淡い色にすることで、目に負担を感じません。
価格:132円 |
コクヨの商品開発 キーワード
コクヨの視点は、商品開発で着目すべきは「モノ」から「シーン」へ。圧倒的なリサーチ力で新たな商品が生まれるとのこと。
クツワの商品開発 裏側
クツワの商品開発の裏側について紹介していきます。
お磁ケシ
クツワからは、鉄くずの中に鉄の成分が練りこまれ、消しゴムのケースに入っているネオジウム磁石に消しくずがくっ付くことで、おじさんの頭に髪の毛が生えたようになる消しゴムなどのユニークな商品を販売しています。
この「お磁ケシ」は、2020年2月に発売された新商品です。
価格:277円 |
筆箱
更に、クツワ株式会社といえば筆箱ですね。
1970~1980年代に発売された多機能筆箱について、紹介されられていました。
筆箱にかぎが付いた商品、合体ロボ商品の筆箱、家電と同じ容認両面開きの筆箱など、やはりユニークな商品が多くあります。
そして、鉛筆毛釣りや収納スペースなのが飛び出し、温度計までも付いている「超飛び出す筆入れ」です。
しかし、1990年頃から衰退しています。
その理由は、当時、筆箱で遊ぶ学生が増えたことで、学校からの規制が入ったためです。
はねカル ミニ
では、今はどのような筆入れが流行っているのか?
それが、「はねカルミニ」です。重さ150g弱という軽い筆箱です。
これは、脱ゆとりの学習指導要領により、学ぶ範囲が増えたことで持ち歩く教科書やノートが増えたことが背景にあります。
価格:1,073円 |
2ドアはねカル筆入れ
また、昔は左利きの子も、右利きに強制されている子が多かったものの、今では強制されなくなったことが背景にあります。
価格:1,784円 |
ランドセルスポッとセット
ママたちの集まりから商品化された商品も紹介されていました。
その商品が「ランドセルスポッとセット」です。
学校から家に帰ってきたら、ランドセルをこのスポットに置き、そのまま次の日の準備ができるというものです。
この背景には、自分の部屋を持たなずに「リビング学習」の増加することで、リビングがちらかるというお母さんの声が背景にあったとのこと。
価格:4,950円 |
こどもの準備ボード
更には、次の日学校に持っていくものを一目でわかる「こどもの準備ボード」というものです。
こちらは、働く親が増えていることで、子どもの準備に目を変えることが出来なくなっていることから、コミュニケーションを活性化させつつ、子どもの準備を見ることができるというものです。
価格:1,157円 |
クツワの商品開発 キーワード
クツワの商品開発のキーワードは、「サポート文具で子どもが成長する」というものです。
主語が子供になっていることに注目ですね。
まとめ
読売テレビのTV番組「かんさい情報ネットten.」で紹介された商品開発の裏側について、実際に開発された商品の背景と共に見てきました。
コクヨとクツワという文房具を代表する2社の事例ではありますが、どちらの会社も使う人の行動や意見を取り入れて商品開発をしていることがわかりました。
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