文具戦闘力では、文具ブラザーズによるプロ目線での商品分析をしています。
ここでは、ターゲットから「使ってみた感想」から、つくり手の狙いとしての「ターゲット・企画背景」、そして細かな「商品分析」だけでなく、客観的な「ユーザーの口コミ(レビュー)」までを分析しています。更には、その商品が適正価格であるかがわかる「コスト分析&比較」をおこなった上で、最終的に商品ごとの戦闘力を総合的に数値化しています。
「戦闘力・コメント」では、以下の項目で総合的に評価をしています。
・使いやすさ
・価値の高さ
・デザイン
・SDGs度
・コスパ
また、「文具ブラザーズならこうする」では、文具ブラザーズ独自の視点で商品の改良などを述べていきます。
小学生のお子さんにオススメしたい『トンボ鉛筆8900』 使ってみた!
鉛筆って使う機会少なくなりましたよね!?マークシートの試験の時などはやはり鉛筆の方が塗りつぶしやすかったり、後は絵を描く人も使うと思いますが、今回は小学生高学年をイメージしながらレビューをしたいと思います。
使ってみた印象は、なめらか!そしてシャリ感のある書き心地で、筆記音がスーっと入ってきて良い刺激をくれます。芯が尖っていても、丸まっていても軽快に書けます。パッケージはレトロ感のあるオシャレなテイストだが、鉛筆自身は今の時代には古さがあるか。
トンボ鉛筆8900 ターゲット・企画背景
1945年に発売された超ロングセラー商品です。当時は写真修整用の超高級筆記具として8900は発売されました。黄色いダース箱とオリーブグリーンの鉛筆軸のデザインは、1948年からほとんど変わっていません。
今では鉛筆を良く使う小学生の定番商品です。大人のデッサンをする人にも人気があります。鉛筆1つ1つにデザインされた、トンボをリアルに描いた当時のロゴマークがレトロさを感じながらも安心感があります。
トンボ鉛筆8900 商品分析
鉛筆は親指・人差し指・中指の3点で保持するため、三角形や六角形の断面のほうが丸や四角よりグリップがよりききます。小学校低学年では三角形がオススメですが、高学年くらいになるとこの商品のような六角形がしっくりくると思います。
また、高学年くらいになるとポイントになるのが筆圧です。特に男の子は筆圧が高くなり、芯を良く折ってしまいます。かなりの筆圧を真上から徐々にかけていくテストをしましたが、かなりの圧力に耐えることができました。
また書き心地のなめらかさは心地よく、筆圧を変えながら文字の太さを変えたり、芯が丸まってからの筆記性も確認しましたが変わることはありません。デザインのレトロさは子供ウケはあまり良くないか・・。
トンボ鉛筆8900 ユーザーの口コミ(レビュー)
かなり歴史のある商品でレビュー数も多くあります。これだけ多くのレビューがあるのに8割以上が高評価のコメントです。
なめらかな書き心地、芯の折れにくさなど鉛筆本来の価値に対して高い評価がされています。シャー芯だといつ折れるかわからない恐怖感と比べ圧倒的な安心感があり、ねっとり紙に吸い込まれるような書き心地がたまらないというコメントもあります。
さらに、品質のバラつきも少ないという内容もあり、さすが長く愛されていて、とても信頼を獲得している商品だと感じます。
また、柔らかいタイプの鉛筆は実は消耗が激しいので、それから比べてもコスパは良いし、同グレードの他社品と比較してもコスパが非常に良いというコメントもあります。
トンボ鉛筆8900 コスト分析&比較
1ダース12本で480円(税抜)です。1本あたり40円の商品です。
三菱鉛筆のハイユニなどさらに品質はグレードアップしていますが、1ダース12本で1,800円(税抜)、1本あたり150円します。ユニで1ダース1,200円(税抜)、1本あたり100円、同グレード三菱鉛筆9800が1ダーズ12本で480円(税抜)で同価格ですが、市場での実際の販売価格はどこでもトンボ鉛筆8900のほうが安く売っています。かつ品質的にも良いと感じています。
その他の学童向けの鉛筆(書き方鉛筆など)も多く出されていますが、1.5~2倍の値段がします。鉛筆は消耗品なので、品質はもちろんですがコスパが非常に大事な商品だと思います。その両立ができている商品がトンボ鉛筆8900なのではと感じます。
トンボ鉛筆8900 戦闘力評価&コメント
戦闘力:556
評価項目 | 戦闘力 | 説明 |
使いやすさ | 138 | にぎりやすさ〇、なめらかさ〇、折れにくさ〇 |
価値の高さ | 100 | 安定、安心の品質 |
デザイン | 80 | パッケージおよびオリーブグリーンの鉛筆がレトロ感。子供ウケは△ |
SDGs度 | 50 | 環境配慮は見受けられないが、マイナスポイントもない |
コスパ | 188 | 他社品比較、機能価値を考えるとコスパはかなり良い |
トンボ鉛筆8900 文具ブラザーズならこうする
長年愛されたロングセラー商品、さらにロングライフにするためにはSDGs視点を入れて環境配慮を付加したいところです。材料調達や生産面での工夫を入れられないか考えたいと思います。
また、その際リニューアルと共に愛されたデザインやカラーのイメージはそこまで変えずに、レトロ感にプラスして今っぽさを出したCMFへの変更を検討します。
最後に、総まとめをシートにして掲載しておきます。
価格:355円 |
価格:336円 |
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