文具戦闘力では、文具ブラザーズによるプロ目線での商品分析をしています。
ここでは、ターゲットから「使ってみた感想」から、つくり手の狙いとしての「ターゲット・企画背景」、そして細かな「商品分析」だけでなく、客観的な「ユーザーの口コミ(レビュー)」までを分析しています。更には、その商品が適正価格であるかがわかる「コスト分析&比較」をおこなった上で、最終的に商品ごとの戦闘力を総合的に数値化しています。
「戦闘力・コメント」では、以下の項目で総合的に評価をしています。
・使いやすさ
・価値の高さ
・デザイン
・SDGs度
・コスパ
また、「文具ブラザーズならこうする」では、文具ブラザーズ独自の視点で商品の改良などを述べていきます。
バランス最強おすすめスティックのり「消え色ピット」 使ってみた!
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塗り心地に関してはのりが固めの処方でしっかりしているため「のり崩れ」はしにくい。接着力については、紙自体が破れてしまう紙層剥離をしているので十分。
少し塊ののり玉がつく傾向にあり、その塊部分の色が中々消えません。封筒などを出すときには色が消えるまで待たないといけない気分になるのが気になります。
あとは、キャップが滑ってあけにくい。
消え色ピット ターゲット・企画背景
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プリント貼りや工作をする学生、封筒貼りをする社会人、家庭で領収書などを貼る主婦などターゲットは幅広いのがスティックのりです。その中でも、白いタイプの普通のスティックのりのはみ出しによる汚れ、塗り残しによる剥がれの心配がないということで、色が消えるタイプとして地位を築いています。
乾くと色は消えるので安心。色つきだから、塗りムラ、塗りすぎがなく確実、きれいで、しかも経済的です。
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消え色ピット 商品分析
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「のり崩れ」を測定する耐圧力試験において、他社品と比較しても圧倒的な数値を示し、崩れにくさは◎
スティックのりの成分は約50%が水であるため、紙側に浸透しやすく紙自体を破る現象(紙層剥離)を起こすくらい十分な接着力があります。その中でも上位クラスの接着力です。ただ、のり玉が出やすくその部分の色は消えにくい。通常は1分前後で消えるが、のり玉は5分ほどかかってしまう。
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消え色ピット ユーザーの口コミ(レビュー)
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長年定番で売られている商品なので多くのレビューがあります。
この商品については塗り心地の嗜好性によって好き嫌いが出ているような印象です。のりに色がついていて塗ったところが一目で分かって、塗りムラや塗り残しがないという部分は概ね高評価です。
半面、のりが固めで少し糸引きするようなドロっと感があるのが特徴で、その固さゆえに崩れずしっかり塗れるので良いという意見と、固いのであまり塗布されずに接着力が弱くてパラパラ剥がれるという意見に割れています。十分な塗布量があればしっかり接着力があるのですが、塗り方によって差が出てしまっているようです。
あとは、繰り出したのりが戻らなくなるという意見も散見されます。
消え色ピット コスト分析&比較
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5g:100円、10g:120円、22g:230円、40g:350円(全て税抜き)です。
この価格は業界スタンダードで各社スティックのりもほぼ同様の価格展開をしています。消え色タイプという価値を加えても、スタンダードな白いのりと同価格帯に設定しています。
そのためなのか、こちらのタイプのスティックのりのほうが白いタイプより売れています。スティックのりは、処方によるコストの差より加工コストがウエイトを占めるため、一度生産ラインを構築すればコスト的にはどんなタイプの処方ののりであっても大きく生産性が変わらないため、このようなコストだと分析しています。
消え色ピット 戦闘力評価&コメント
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戦闘力:662
評価項目 | 戦闘力 | 説明 |
使いやすさ | 147 | のり崩れ◎、接着力〇、のり玉△、キャップ△ |
価値の高さ | 126 | 塗ったところが一目で分かる価値は良いが各社から出てきている |
デザイン | 128 | 白を基調としたのりらしいデザイン、定番感がある |
SDGs度 | 115 | プラスチックの再利用70%以上でエコマーク取得/グリーン購入法適合 |
コスパ | 146 | スタンダードなコスト感、テープのりなどと比較すると経済性が高い |
消え色ピット 文具ブラザーズならこうする
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総じて平均点以上で総合力が強いTHE定番商品。
さらに良くするためにはキャップデザイン。見え方のスッキリさを残しつつ、もう少し開けやすくします。
処方的にはもう少し粘性をおさえて糸引きを減らし、滑り性をあげるような成分を配合します。固さや塗布量(接着力)はトレードオフなので適正に保つ処方設計を追究します。
最後に、総まとめをシートにして掲載しておきます。
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価格:84円 |
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価格:268円 |
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